バーンアウトを引き起こす要因は、次の2つである。まず1つめは「個人要因」で、バーンアウトになるその人の性格によるものだ。バーンアウトを起こしやすい人には、真面目で完璧主義だったり内向的だったり、自己肯定感が低いなどといった特徴がある。そのような性格であるからこそ、自分自身に求められている以上に高い目標を立ててしまい、それが実現できないことが自己否定につながり、理想と現実の差にストレスを感じてバーンアウトを起こしてしまうのだ。2つめは「環境要因」で、過剰な仕事量やノルマによって長時間勤務や休日出勤が続いていたり、仕事の成果に対して正当な評価を受けられないことで、ストレスが溜まってしまうというものである。現在リモートワークをする人も増えているが、これによってオンとオフの切り替えがうまくいかず、バーンアウトを起こしてしまうという場合もある。以上のような要因で起こる仕事上のバーンアウトを未然に防ぐコツは、自分自身と職場それぞれで対策することだ。
まず、自分自身が出来ることは、しっかりと体を休めることである。忙しくても食事と睡眠を疎かにせず、業務時間を終えたら仕事から離れてオフの時間を大事にすることがポイントである。またポジティブな考え方を心掛け、他人の評価を気にしすぎないようにすることも大切だ。そして職場で出来ることは、働く人の勤務時間や仕事の内容を確認して、過剰な負担を与えていないかチェックする体制作りや、働く人の状態に注意しいち早く異変に気付くことである。専門家を配置して相談できる環境を作ることも必要だろう。